TUDOR released PELAGOS FXD

TUDORがフランス海軍と共同開発したダイバーズウォッチ、ぺラゴス FXDをローンチ

日常的にプロ仕様のツールウォッチを楽しむ贅沢。フランス海軍と共同開発した〈チューダー〉ぺラゴス FXDはプロフェッショナルなダイバーズウォッチを愛する大人の男に最適な選択となる。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : TUDOR

フランス海軍と共同開発した本格ダイバーズウォッチ

TUDOR(チューダー)〉が日本に本格上陸してから早2年、年月を重ねるごとに時計好きはもちろんファッション好きからの支持が増え続けている。スイス製機械式時計としての確かなクオリティとファッショナブルでアクティブなイメージ、そして何よりも普遍的な素晴らしいデザインは世代を超えてマスターピースとなっているようだ。
11月11日(木)にローンチされたPELAGOS FXD(ぺラゴス FXD)は、1950年代からプロフェッショナル向けダイバーズウォッチを作り続けてきた〈チューダー〉とフランス海軍の親密な関係性が高いレベルで結実した新作モデル。さっそく詳細をチェックしてみよう。
〈チューダー〉がまだ〈チュードル〉と呼ばれていた時代、1980年代まで「マリーン・ナシオナル」という別名を持つフランス海軍にスペシャリティウォッチを納入し続けた歴史を持つ。海中という過酷な環境で軍としてのミッションを遂行するにあたり、高精度で頑強な腕時計は必須アイテム。潜水時に限られた時間で的確に任務を果たすことはもちろん、隊員の命と健康を守るという観点でもダイバーズウォッチは非常に重要なアイテム。だから海軍に正式採用されていたという実績は時計メーカーにとってはこれ以上ないほど名誉なことなのだ。
ぺラゴス FXDはその「マリーン・ナシオナル」と海中でのミッションを果たす際に役立つ機能を共同開発。そのひとつが綿密に計画された海中のルートをたどり、水面に浮上することなくピンポイントで目的地へ到達する水中ナビゲーションだ。ライフラインと呼ばれる紐で互いをつないだダイバー2名のペアが磁気コンパスを用いて連続した直線の水泳を行う水中ナビゲーションを成功させるには、各セクションを一定の速度で設定された時間を計測しながら真っすぐ泳ぎ、新しいセクションに入る度にカウントダウンを再スタートする必要がある。このミッションを想像すると泳ぎがあまり得意ではない筆者は若干の息苦しさを感じてしまうのだけれど、その際に隊員をヘルプするのがぺラゴス FXDのベゼルにあしらわれた反時計回りの発光性目盛り。セクションごとに設けられた所要時間に応じてベゼル上の数字を分針の位置に合わせれば、いつまでにどの地点にたどり着けばいいのかを誤ることがない。また、長時間の潜水で冷えて感覚がほとんどないグローブ着用の手でも簡単に操作できるようにベゼルリングが本体よりも大きく作られているのも特徴だ。


ファットなインデックスやマーカーで視認性が確保されたぺラゴス FXD。何よりも機能性を優先していることがデザイン上に表れている。

光の届きにくい海中で頼りになるのが発光性の高い夜光。ミニマルなデザインの文字盤と併せて、一目で時刻と設定したカウントダウン時間を確認できる。


異なるデザインのストラップが付属するのも嬉しい。強靭なファブリックストラップとラバーストラップは気分に応じて使い分けたい。

42㎜のケースサイズはやや大きめだが、文字盤のデザインはシンプルなので実寸よりもやや小さく見えるのも特徴。

過酷なミッションを果たすため、あらゆるパーツを細部に至るまでブラッシュアップ

サテン仕上げが施された42㎜のチタニウム製ケースはソリッドな質感で、いかにも男のためのツールウォッチ然としている。一塊のブロックから機械加工されたストラップバー固定構造で、ケースバックにフランス海軍のロゴと歴代のフランス海軍のダイバーズウォッチであることを示す「M.N. 21(Marine nationale 2021)」というエングレービングが入るところも、タフで男らしい時計を好むユーザーの心をくすぐるディテールだろう。
ダイバーズウォッチであることを考えると当たり前のことだが、ブレスレットはメタルでもレザーでもなくファブリックおよびラバー製だ。前述の通り1980年代までフランス海軍に時計を納入していた時代はブレスレットが付属していなかったのだという。隊員それぞれが自分にフィットするストラップを取り付けて使用していた(海中でのミッションであることを考えると、メーカーが選ぶよりも隊員が自分で選ぶ方が機能的だった)時代のストラップとして有名なのは、グリーンのファブリックにイエローあるいはレッドのラインが目立つフィールドメイドのストラップで、これはパラシュートを再利用した弾性バンドから作られていた。ペラゴス FXDはかつて当たり前のように隊員たちがピックしていたストラップにオマージュを捧げる形で、強靭なファブリックストラップとラバーストラップがペラゴス FXDに付属する。海中での装着感と耐久性が高い=私たちが過ごす陸上でも最高のフィット感をもたらしてくれることは言うまでもない。


「イカサブ」直系の時針も時計マニアを二ヤリとさせる。大きなリューズも存在感たっぷり。

〈ロレックス〉サブマリーナとはひと味違うデザインが〈チューダー〉の持ち味。


海軍の潜水士がミッション時に身に着けるための時計である以上、日常生活で使うにはオーバースペックであることは事実。しかし、高い機能性が備わっていること自体が魅力的だ。

トレンドとは無縁の普遍的なデザインもぺラゴス FXDの素晴らしいところ。ラフなストラップでカジュアルに気負いなく身に着けたくなる。

世界最高峰のツールウォッチも作るメーカーとして進化した〈チューダー〉

かつてフランス海軍附属機関の水中研究調査グループが当時の〈チュードル〉オイスタープリンス・サブマリーナ(自動巻のRef.7922と手巻のRef.7923)を「完璧な防水性能と完全に正確な機能性を持っている」とこれ以上ないほどの高評価を下し、1961年に正式サプライヤーとして採用してから50年。再びフランス海軍と密接な関係性を築いた〈チューダー〉は、世界最高峰のツールウォッチも作る時計メーカーとして一歩進化した。
特殊機能を備えた本物のプロフェッショナルウォッチであるぺラゴス FXDは〈チューダー〉最新モデルとして直営店などで販売中。価格は443,300円となる。
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