13.5oz selvedge jeans from Uniqlo

【コスパ最強】UNIQLOの13.5ozセルヴィッジジーンズが凄いことになっている!

ハードコアなデニム狂以外はこれで納得する可能性高し!〈UNIQLO〉が本気で作ったセルヴィッジジーンズが何やら凄いことになっている。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : UNIQLO

〈ユニクロ+J〉のジーンズを酷評したにもかかわらず注目せざるを得ない〈ユニクロ〉のセルヴィッジジーンズに迫る

UNIQLO +J(ユニクロ・プラスジェイ)〉のジーンズに対して「〈ジル・サンダー〉の息がかかってもライトユーザー向け」などと酷評してしまい、いつか〈UNIQLO(ユニクロ)〉からクレームが届くのではないかと内心ドキドキしていたのだけれど、考えてみるとこんな弱小メディアを〈ユニクロ〉のような大企業が相手にするわけがない。しかし、その記事が今でもすべての記事の中でトップクラスの閲覧数をキープし続けていることは筆者にとって意外な事実だった。〈ユニクロ〉への関心度の高さときたら、半端じゃない。
〈ユニクロ+J〉のジーンズは旧式力織機を使ったセルヴィッジデニムを使ったスリムフィットストレートシルエットで、上記の記事の通り〈A.P.C.(アーペーセー)〉や〈NUDIE JEANS(ヌーディージーンズ)〉に近しいミニマルでシンプルなデザインと作りが特徴。〈JIL SANDER(ジル・サンダー)〉自らが「一生ものにもなるアイテム」と語っていたことに対して(恐れ多くも)「買うには値せず、あくまでもライトユーザー向け」とバッサリ切り捨ててしまったのだが、今〈ユニクロ〉のレギュラーラインの中で発売されているセルヴィッジジーンズが何やら凄そうなのだ。本日は現在〈ユニクロ〉がメンズ向けとして作っているジーンズの中でフラッグシップ的役割を持つセルヴィッジジーンズをフィーチャー。今度こそ買うに値するかを探る。

〈カイハラ〉と共に開発した13.5ozセルヴィッジデニムを使い、クリーンに仕立てられるデニム

本日フィーチャーするセルビッジレギュラーフィットストレートジーンズは、日本を代表するデニムメーカー〈カイハラ〉製のセルヴィッジデニムが使われている。しかも、〈カイハラ〉が既に生産していた既存品ではなく、共同で開発したデニムなのだという。「伝統的な手法」で作られたと〈ユニクロ〉は公式サイトに記載しているが、それが旧式力織機を使ったオールドスクールな織り方なのか、厳密には旧式力織機を使っていないのかは分からない。ただし、〈カイハラ〉製である以上品質に関しては担保されていると捉えて良いのではないだろうか。
もっとも注目すべきは、コットン100%の13.5ozセルヴィッジデニムが使われていること。〈ユニクロ+J〉のセルヴィッジデニムはコットン100%ではなくポリウレタンが1%混紡されていた。そのことが生粋のデニム狂からは生理的な拒否反応を感じる要因になっていたことを知ってか知らずか、いつの間にか〈ユニクロ〉はコットン100%のセルヴィッジデニムを〈カイハラ〉と一緒に開発し完成させていたということになる。さらに「ムラ染め染色でヴィンテージデニムのような風合いを実現」という記載があることで「このジーンズはかっこいい色落ちになりますよ」と暗に匂わせているのだ。
〈ユニクロ〉のセルヴィッジデニムの色落ちに関しては他のメディアなどで検証がたっぷり行われており、その評価に関しては人それぞれといった具合。値段を考えると素晴らしいという意見もあれば、がっかりしたという意見もある。それらと比べても、現在販売されているセルヴィッジジーンズはより良いエイジングに成長する可能性が高いのではないだろうか。
ボタンやリベットなどは〈ユニクロ〉オリジナルで、ボタンフライではなくジッパーフライである点は〈ユニクロ+J〉のジーンズと同じ仕様のようだ。チェーンステッチが多用されている本格的な作りである点も共通している。シルエットは本モデル以外により細身のスリムフィットタイプも用意されているが、余計な装飾を省いたシンプルなデザインで統一。バックポケットにステッチはなく、やや下の位置に配置され美脚効果を演出する作りであることに注意を払っている。
〈ユニクロ〉は一般的なファッションブランドよりもはるかに幅広い年齢層のユーザーを抱えているため、万人受けであることはセールス面を考えると必須事項。セルヴィッジデニムを使った本格的なジーンズであってもヴィンテージ直系のシルエットや作りを模倣するのではなく、あくまでも色々な年齢のユーザーが日常着として着用できることを念頭に作っていることが伝わってくる。毛羽立ちを取り払ったデニムの質感もジッパーフライであることも、いわゆるファッション感度の高さに関係なく、より多くのユーザーがストレスなく穿けることを狙った仕様であるのは間違いないだろう。

他メーカーが真似できない驚異のコストパフォーマンス!

その万人受けする方向性こそがデニムに強いこだわりを持つユーザーを遠ざける最大の理由のひとつではある。しかし、3,990円(!)という破壊的な安さを考えると「もうこれで良いのでは?」と思わせる説得力があるのも確かだろう。逆に考えると、これほど完成度の高いセルヴィッジジーンズをこの値段で提供できるメーカーは世界中探しても存在しないのではないだろうか。ここに〈ユニクロ〉の凄さがある。
〈カイハラ〉という日本屈指の生地メーカーをパートナーに、一から研究開発を重ねて完成した最新のセルヴィッジジーンズは、閉塞的なデニム業界への挑戦だ。多くのジャパンデニムブランドの5ポケットジーンズが2万円を超えているのに対し、約5分の1以下となる3,990円という価格は本当に凄い。デニムブランドはもちろん、セレクトショップも完全に太刀打ちできないだろう。
ということで、〈ユニクロ〉が作る最新のセルヴィッジジーンズは買う価値あり。圧倒的と言えるコストパフォーマンスを備えている。デニムブランドやファッションブランドが作るジーンズの方が質が良いことも確かだが、そこまでジーンズにこだわりがない人にとっては最低限の出費で限りなく最高のモノを手に入れることができる可能性が高い。気になる方は店頭で試着してみてはいかがだろうか。
LIVE IN RUGGEDがお届けする〈ユニクロ〉の記事はこちらから。
〈ユニクロ+J〉の記事はこちらから。
「買うに値しない」と断罪した〈ユニクロ+J〉のジーンズはこちらの記事をチェックしてみよう。
ちなみにさらに過激に〈ユニクロ〉を断罪した記事に興味があるなら「【忖度なし】ユニクロを買ってはいけないいくつかの強い理由」という記事もあるので、宜しければ。