Dr. Martens x Raf Simons 1460

Raf Simons のエッジが加わった Dr. Martens のレースアップブーツ

偉大なモードブランド〈Raf Simons〉が〈Dr. Martens〉1460をメタルパーツで装飾。2020年に発売された傑作ブーツの魅力を改めて振り返る。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : END CLOTHING

ラフ・シモンズ本人のバックグラウンドである家具のデザイン精神を反映

はじめに、この魅力的なレースアップブーツは2020年に発売され、すでに完売していることをお伝えしておく。じゃあなぜ記事にするのかって?それは、2年経った今見ても最高にクールなルックスであり、セカンダリーマーケットで根気よく探す価値があるからだ。
10年以上に渡る良好な関係性を築いている〈Dr. Martens(ドクター・マーチン)〉と〈RAF SIMONS(ラフ・シモンズ)〉のタッグは、毎回両ブランドの根底に流れるカルチャーや音楽、ファッションへの愛情に満ちている。本稿でフィーチャーするブーツは〈ドクター・マーチン〉のファーストモデルである1460が2020年に誕生60周年を迎えたことを記念したプロジェクト「THE 1460 REMASTERED」にて製作された一足。〈ドクター・マーチン〉と縁のあるブランドとのコラボレーションモデルを12ヶ月連続で発表するというファンにとってはたまらないこのプロジェクトは大盛況に終わっている。
それらの中でも〈ラフ・シモンズ〉とのコラボレーションモデルは非常に注目度が高く、多くのファッショニスタやコアな〈ドクター・マーチン〉ファンがこぞって買い求めたモデルだ。アッパーは高級感がありつつ耐久性にも優れたスムースレザーを使い、パンクの精神を封じ込めるようにニッケルリングで装飾されている。1970年代後半に盛況を見せたニューロマンティック/パンクシーンへのオマージュというだけではなく、本モデルはラフ・シモンズ本人のバックグランドである細部にこだわった家具のデザイン精神が反映されたのだという。

Dr. Martens x Raf Simons 1460
Dr. Martens x Raf Simons 1460

Dr. Martens x Raf Simons 1460
Dr. Martens x Raf Simons 1460

セルフカスタムで世界にひとつだけを楽しむのもアリ

カフ部分にエンボス加工で施された両ブランドのロゴもさり気なく特別感を感じる部分。そして、一見するとストレートにパンクを表現したように感じるものの、デザイン自体はミニマルであることもこのブーツに独特の格式を与えている理由だろう。アッパーの各所に控えめに施されたニッケルリングは、そのままで素晴らしいバランス感だが、チェーンをつなげるようなセルフカスタムをしてもいい。デフォルトの状態に何かをプラスすることでオーナーそれぞれの個性を演出できるはずだ。
誕生以来ロンドンをはじめとした世界中のパンクスたちやファッション好きから愛されてきたアイコニックな〈ドクター・マーチン〉1460を〈ラフ・シモンズ〉がアレンジしたというだけでもそそられるものがあるが、モダンでミニマルな感性で「らしさ」を表現した本モデルは、後世に残る傑作品と言えるのではないだろうか。先に述べたように2年前に完売しているが、セカンダリーマーケットでは少数ながら良好なコンディションのモノが流通している模様。気になる方は探してみてはいかがだろうか。
LIVE IN RUGGEDがお届けする〈ドクター・マーチン〉の記事はこちらから。〈ラフ・シモンズ〉の記事はこちらから。
2021年に発売されたジャン=ミシェル・バスキアとのコラボレーションモデルも要チェック。
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