ポルシェ 911 カレラ RS 2.7 の50周年を祝うトリビュート to カレラ RS パッケージが米国限定で登場
1972年製〈PORSCHE〉911 カレラ RS 2.7にリスペクトを捧げ、最新の911 GT3 RSをベースにスペシャルパッケージが完成。
伝説的なホワイト×パイソングリーンのカラーリングを与えられた特別な〈ポルシェ〉911
熱狂的なスポーツカー/スーパーカーファンはもちろん、一般層まで幅広くファンを抱えるドイツの自動車メーカー〈PORSCHE(ポルシェ)〉。同社を代表するスポーツカーである911は自動車史に永遠に残り続ける名車の中の名車であり、世界中のスポーツカーのベンチマークでもある。〈ポルシェ〉911の凄さを語るとキリがないが、初代モデルから連綿と続くアイコニックなデザインを維持したまま世界トップクラスのパフォーマンスを両立している点は真っ先に挙げておきたい。モデルチェンジの度に大幅にデザインを変更するクルマが多い中、丸目2灯の可愛らしい顔立ちとワイドで肉感的なボディ、地を這うようなプロポーションはこのクルマの揺るぎないアイデンティティと言えるだろう。
本稿で紹介する2023 Porsche 911 GT3 RS Carrera RS 2.7 Tributeは、最新の〈ポルシェ〉911 GT3 RSをベースに、1972年に登場した911 カレラ RS 2.7の50周年を祝福するスペシャルモデル。各種エアロパーツで武装した攻撃的なスタイルと圧倒的な走行性能を備える「公道を走れるレーシングカー」でありながら、オリジナルモデルを彷彿させるホワイト×パイソングリーンの目を引くカラーリングが与えられた特別な〈ポルシェ〉911だ。
50年という時を超えてヴィンテージと最新が巧みにつながる
1972~73年製の〈ポルシェ〉911 カレラ RS 2.7は同じくホワイト×グリーンカラーでアメリカ市場向けに開発されたモデルで、ファンの間では「ナナサン・カレラ」の愛称で親しまれている。これまで数え切れないほど多くのバリエーションが発売されてきた〈ポルシェ〉911には他にも伝説的なモデルが存在するが、この〈ポルシェ〉911 カレラ RS 2.7は特にヴィンテージカーの愛好家たちから今も熱い視線を浴びるモデル。先月発表された〈ポルシェ〉911 GT3 RS カレラ RS 2.7 トリビュートは、50年という長い年月を経て最新のテクノロジーとクラシックモデルの美しさ、唯一無二の個性を今の時代につなげたモデルであり、〈ポルシェ〉911がタイムレスな存在であることを改めてアピールするクルマでもある。
だから、〈ポルシェ〉911 GT3 RS カレラ RS 2.7 トリビュートは見れば見るほどオリジナルモデルに最大級のリスペクトを捧げていることが感じられる。クリーンなホワイトカラーをベースに、ボディサイドに入るレーシーなストライプやミラー、ホイールなど要所要所に入るパイソングリーンは最高にスポーティーでクール。テールライトを見ると、リアテールライトとサードブレーキライトからレッドカラーを排除することでホワイト×グリーンというテーマを強調していることが分かるはずだ。911 GT3 RSならではの大型リアウイングの左右両端のサイドプレートはホワイトに塗装され、パイソングリーンにRSのロゴが入っている点も素晴らしいデザイン。これを見て興奮しない〈ポルシェ〉ファンは少数派と言っていいだろう。
50年分の歴史が詰まった現代の「ナナサン・カレラ」
もちろん50年前のクルマと現代のクルマの間にはあらゆる点で違いがあるけれど、根本的なDNA…人をワクワクさせる第一級のスポーツカーであることや、時代を超えたデザイン美があること…は共通している。ファッションの世界と同じように、クルマもカラーリングの妙があると見た目の印象を大きく変える好例であり、50年分の歴史が詰まったモデルでもある。
ひとつだけダメ出しをするなら、この魅力的なクルマがアメリカ限定のパッケージであることだろうか。50年前のオリジナルモデルも米国市場向けの限定車だったので今回もアメリカ限定でリリースされるのはもっともなのだけれど、ここ日本で走る姿も見てみたかった。熱狂的な〈ポルシェ〉ファンはセルフカスタムでホワイト×パイソングリーンを再現してみても楽しいかもしれない。
ひとつだけダメ出しをするなら、この魅力的なクルマがアメリカ限定のパッケージであることだろうか。50年前のオリジナルモデルも米国市場向けの限定車だったので今回もアメリカ限定でリリースされるのはもっともなのだけれど、ここ日本で走る姿も見てみたかった。熱狂的な〈ポルシェ〉ファンはセルフカスタムでホワイト×パイソングリーンを再現してみても楽しいかもしれない。
CAR CREDIT