HUBLOT Big Bang Tourbillon Automatic Yellow Neon Saxem

HUBLOT ネオンイエローカラーのトゥールビヨンが未だかつてない時計体験をもたらす

人工衛星や一部のレーザーに使用されている素材であるSAXEM(サクセム)の研究開発の結果、時計業界初のネオンイエローのケースが完成。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : HUBLOT

現状維持を嫌う〈HUBLOT〉が放つブレイクスルー

欲望渦巻く時計業界および熱心な時計愛好家の間でもっともホットな話題は伝統的な機械式時計であることは十分承知しているが、時には既成概念を覆すようなブレイクスルーが市場全体を刺激し、新たな技術やアイデアを生み出すことにつながる。1979年にCarlo Crocco(カルロ・クロッコ)がスイス・ニヨンで創立した〈HUBLOT(ウブロ)〉は、伝統的な機械式時計作りへのリスペクトを持ちながら、常識破りのデザインと機構、テクノロジーで常に時計業界を賑わせてきた。先日発表されたBig Bang Tourbillon Automatic Yellow Neon Saxem(ビッグバン トゥールビヨン オートマティック イエローネオン サクセム)は、ハッとするほど鮮烈なネオンイエローカラーのケースで構成。トイウォッチのようなカジュアル感と息を吞むほどのラグジュアリー感を完璧に融合させている。
ポップでアバンギャルドなネオンイエローカラーを見て、まるでG-SHOCK(Gショック)のようだと思っただろうか?確かに通常ではあり得ないカラーリングなので、人によってはトイウォッチのように見えるかもしれない。しかしこれはれっきとした機械式時計で、複雑機構を備えたトゥールビヨンであり、ケースに使われる素材は先進的なSAXEM(サクセム)だ。
〈ウブロ〉は長年サファイヤクリスタルのより幅広い実用化に向けて研究を重ねてきた。2016年には無色透明のサファイアクリスタルを用いて複雑な形状のデザインに採用し、その翌年にはブルーやレッドを投入。そして2020年に発表されたビッグ・バン MP-11では魅惑的なエメラルドグリーンカラーを生み出している。
一方、SAXEM(サクセム)はこれまで採用されてきたサファイヤクリスタルとは異なる素材。サクセムとは酸化アルミニウムと希土類鉱物のサファイアのことで、サファイアの基本成分である酸化アルミニウムに、ツリウムやホルミウムなどの希土類元素とクロムを加えた合金のことだ。非常に優れた耐久性を持ち、サファイアを超える輝きを持つというサクセムを実用化させるために、なんと約3年もの研究・開発期間が必要だったという。時計市場は国内外問わず、どうしてもステレオタイプな見た目や素材の製品があふれているが、〈ウブロ〉は独自に開発したサファイヤクリスタルの技術によってマンネリ化とは無縁の立ち位置を築いていると言っていいだろう。
今回発表されたビッグバン トゥールビヨン オートマティック イエローネオン サクセムの透明度の優れたイエローカラーのケースは、なんと時計業界全体としても初の試みだという。さっそく以下のフォトギャラリーで、鮮烈なルックスをご覧いただきたい。

HUBLOT Big Bang Tourbillon Automatic Yellow Neon Saxem
HUBLOT Big Bang Tourbillon Automatic Yellow Neon Saxem

HUBLOT Big Bang Tourbillon Automatic Yellow Neon Saxem
HUBLOT Big Bang Tourbillon Automatic Yellow Neon Saxem

HUBLOT Big Bang Tourbillon Automatic Yellow Neon Saxem
HUBLOT Big Bang Tourbillon Automatic Yellow Neon Saxem

圧倒的な美しさのディテールにより、唯一無二の存在に

一般的なステンレススチールやゴールド、またはプラチナといった金属製とはまったく異なる表情を見せるサファイヤクリスタル製のケースとブレスレットは、〈ウブロ〉が抱える技術者と化学者の非常に高い技術力の賜物だ。時計の内部を眺めることができるという独自のメリットがあっても、強度や耐久性に問題があれば製品化することは決してできない。〈ウブロ〉は長年の研究によって、確実な強度を担保しながら輝くような透明度を両立させることに成功した。その結果完成したルックスは芸術的と言っていいほど美しく、これまでの常識を覆すレベルのアバンギャルドさがある。
発光するようなネオンイエローのケース自体も非常に美しいが、文字盤や裏側から眺められるムーブメントのメタルやベゼルのH型ビス、そしてリューズの硬質なチタンとのコンビネーションは、男であればグッとくるディテールに満ち満ちている。
搭載されるのは自社マニュファクチャールであるCal.HUB6035 自動巻きトゥールビヨン ムーブメント。ボールベアリングによる自動巻上げシステムによって3日間ものパワーリザーブを供給するHUB6035は、マイクロローターと3つのサファイアブリッジをダイアル側にレイアウトした画期的な構造も実現している。人間の叡智の結集とも言える複雑極まるトゥールビヨンを思う存分眺められるビッグバン トゥールビヨン オートマティック イエローネオン サクセムは、どれほど多くの時計コレクションを所有していたとしても、唯一無二の一本になるはずだ。
「The Art of Fusion(異なる素材やアイデアの融合)」をコンセプトに掲げる〈ウブロ〉のテクノロジーと美的感覚が凝縮されたビッグバン トゥールビヨン オートマティック イエローネオン サクセムは、ケース直径44mm、約72時間のパワーリザーブ、3気圧防水を備え、世界限定50本のみが製作される。26,961,000円という価格も超級だが、本当に買える人にとってはプライスなどどうでもいいのかもしれない。
〈ウブロ〉ビッグバン トゥールビヨン オートマティック イエローネオン サクセムは、同ブランドの「公式サイト」にて問い合わせを受け付け中。我こそはという方は問い合わせてみてはいかがだろうか。
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