If you want the best vintage dive watch

もしあなたが最高のヴィンテージ・ダイバーズウォッチが欲しいなら – TUDOR サブマリーナは間違いなくベストな選択になる

最高のルックス。〈ロレックス〉直系の仕様。ヴィンテージの〈チューダー〉サブマリーナがかつてないほど熱い!


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : HODINKEE

今ヴィンテージのダイバーズウォッチを買うなら〈ロレックス〉よりも〈チューダー〉がベスト?

「あなたにとって最高のダイバーズウォッチは?」という質問を時計好きに投げかけると、きっとかなりの割合で「サブマリーナ」という答えが返ってくるだろう。それも〈ROLEX(ロレックス)〉のサブマリーナという制限付きで。
〈ロレックス〉サブマリーナが世界一素晴らしいダイバーズウォッチであることに疑いようはないが、あまりに高額になりすぎてしまった。デイトナをはじめとしたスポーツウォッチの異常なほどの人気と枯渇具合についてはこちらの記事でも触れているが、かつては正規店に行けば何の苦もなく(少なくとも在庫という意味では)手に入れられたサブマリーナがショーケースの中に収まっている可能性は、2021年の現在は皆無に近い。そして正規店以外の選択肢である名の知れた時計店に行くと、定価の2倍以上もの価格で売られていることが当たり前の光景になってしまった。何度も言うようだけれど、〈ロレックス〉サブマリーナが素晴らしい時計であることに今更議論の余地はない…でも、私たち庶民が買うにはあまりに高額で、レアになりすぎてしまったのだ。
そこでLIVE IN RUGGEDが猛プッシュしたいのが〈TUDOR(チューダー)〉。それもヴィンテージのスポーツウォッチだ。
〈チューダー〉が〈ロレックス〉のディフュージョンブランドとして誕生したことは時計好きであれば周知の事実だろう。ブランド誕生からしばらくはケースやブレスレットなどが〈ロレックス〉製のパーツをふんだんに使い、コストが上がるムーブメントはスイス製の汎用的なパーツを使っていた。現在の〈チューダー〉は〈ロレックス〉グループに属しながら独立したブランドとして確固たる地位を確立し、かつてよりもオリジナリティを追求するブランディングを行っている。
つまりデザインも仕様も〈ロレックス〉直系でありながら〈チューダー〉独自の個性も感じられて、往年のクラシックなヴィンテージ・スポーツウォッチの雰囲気を楽しめるのがヴィンテージの〈チューダー〉というわけ。近年の爆発的な〈ロレックス〉人気にあおられる形で〈チューダー〉のヴィンテージモデルもずいぶん相場が上がってしまったものの、同クラスの〈ロレックス〉を買うよりははるかにお得に購入できる点もポイントなのだ。
というわけで、本日は1978年製の〈チューダー〉オイスター・プリンス・サブマリーナ Ref.94110をフィーチャー。生産から43年を超えてさらに魅力を増すヴィンテージ・サブマリーナの魅力に迫る。


海外では「スノーフレーク」、日本では「イカサブ」という個性的な相性で親しまれる〈チューダー〉サブマリーナ。〈ロレックス〉にはない正方形のインデックスが存在感たっぷり。

裏蓋には〈ロレックス〉製パーツを使用していることを証明する刻印が打たれる。時計好きにとってたまらないディテールだ。

フランス海軍にも採用された本格的なダイバーズウォッチへと進化
〈ロレックス〉にはない個性を感じるデザインもファンから愛される理由

〈チューダー〉オイスター・プリンス・サブマリーナ Ref.94110は世界的に見ても個性的でアイコニックなダイバーズウォッチだ。〈ロレックス〉にはない正方形のインデックスと針は、その形状から海外では「スノーフレーク」、日本では針の形状がイカに似ていることから「イカサブ」という愛称が与えられている。〈チューダー〉からサブマリーナが誕生したのは1954年で、写真の1978年製は第3世代。200m防水を備えた実用的なダイバーズウォッチのサブマリーナは見ての通り明確な視認性があり、ツールウォッチならではの実用性と耐久性を手頃な価格で実現していた。この時代の〈チューダー〉サブマリーナは黒と青の文字盤およびベゼルが用意されており、黒はよりドレッシーで精悍なルックス、青は海との直接的な関係性をアピールしつつ、黒に比べてややカジュアルな印象を与える。
この時代の多くの時計と同じように、1978年製のサブマリーナは素晴らしいエイジングを見せてくれる。爽やかな青のベゼルはくすんだブルーに退色し、濃さを残す文字盤とのコントラストが実に美しい。スノーフレークは長年の太陽光の影響で黄色がかったアイボリーカラーに変色。変色具合は同じ時代の同じモデルであってもひとつひとつが異なるため、ヴィンテージウォッチならではのオンリーワンの個性を楽しむことができる。また、この時代の〈チューダー〉サブマリーナの特徴のひとつとして、70年代のフランス海軍が正式採用していた歴史があることから黒よりもブルーカラーの方が時計愛好家からの人気が高い点も付け加えておきたい。
1974年以降に登場した〈チューダー〉サブマリーナは第2世代と比べてデイト表示付きの有無くらいしかないように見えるが、実際は細部が異なる。ムーブメントはETA社のものを引き続き利用しつつ、毎秒8振動(毎時2万8800振動)のCal.2784へと切り替わった。また、ダイバーズウォッチとしての機能性を高めるためにリューズはツインロックタイプからより信頼性の高いトリプロック仕様へと変更。防水面を考えると最大のウィークポイントであるリューズの防水性を強化することは、海軍のミッション用として採用されていた背景を考えると絶対に必要なアップデートだったのだろう。


色褪せたゴーストベゼル。濃紺の文字盤。灼けたインデックスにリベットベレスレットなど、ヴィンテージウォッチ特有の仕様が盛り込まれた〈チューダー〉サブマリーナ。何度見ても惚れ惚れする素晴らしいルックスだ。

ケース径39㎜は我々日本人が手首に巻いても限りなくベストに近いサイズ感。ディテールばかりが注目されがちなイカサブだが、実は大きさと厚みのバランスが優れていることもおすすめするポイントだったりする。

〈ロレックス〉の血を色濃く残しながら半分以下の価格で手に入る
それがヴィンテージの〈チューダー〉サブマリーナ

写真の〈チューダー〉サブマリーナは既にソールドアウトになってしまっているが、発売時の価格は13,800ドル(約150万円)だった。もちろん高額であることは否定しないけれど、もし同程度のエイジングを重ねたヴィンテージの〈ロレックス〉サブマリーナを購入しようとした場合はプラスいくら支払う必要があるかを想像してみよう。70年代製でゴーストベゼル、文字盤は程よくエイジングしながらオリジナルカラーをしっかりと保っており、インデックスは美しく灼けていて機械的に最高のコンディションを保っている場合…2倍以上の相場になっているのではないだろうか。現実的に考えて腕時計に300万円以上の金額を支払えるのはよほどのお金持ちか時計にすべてを捧げるレベルの愛好家くらいのもの。そう考えると、最高のルックスを備えつつ〈ロレックス〉の血が濃く流れるヴィンテージの〈チューダー〉はベストな選択になるはずだ。
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