A burning love for 90's street fashion

90年代ストリートファッションへの熱い想い – 20年越しに手に入れたA BATHING APE® 1stカモ猿迷彩スノボジャケット

当時の自分に「1stカモ猿迷彩スノボジャケット買ったよ!」と教えてあげたい。


Written / Photo : LIVE IN RUGGED

狂乱の90年代ストリートファッションを代表する1stカモ猿迷彩スノボジャケット

「三つ子の魂百まで」ではないけれど、多感な10代の頃に強く影響を受けたモノは大人になっても忘れられない。筆者がファッションに目覚めた1990年代半ばは、ちょうど日本のメンズファッションが大きなムーブメントが起きていた頃。日本を代表するファッションディレクター、藤原ヒロシ氏が〈RED WING(レッドウィング)〉のアイリッシュセッターを自己流に履きこなす姿が雑誌等で報じられ、一気に大ブレイク。靴屋からはアイリッシュセッターが文字通り消えた。
CASIO(カシオ)〉のG-SHOCK(Gショック)も男女問わず異常なほどの人気になり、レアモデルは即時プレミア価格に。もちろんヴィンテージの〈Levi’s®(リーバイス®)〉501XXは既に古着市場で目を疑う市場価格になっていた。
また、〈CHROME HEARTS(クロムハーツ)〉や〈LEONARD KAMHOUT(レナード・カムホート)〉、〈GABOR(ガボール)〉といったアメリカ・ロサンゼルス発祥のシルバージュエリーブランドが一気に大ブレイクしたのもこの頃だ。〈クロムハーツ〉が〈UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)〉で取り扱われることで一般層にも広く知られるようになり、元々ハリウッドのミュージシャンや俳優が愛用していたこと、その影響で日本の著名人もこぞって身に着けるようになったことで、文字通り人気が大爆発。それに引っ張られる形で様々なシルバーブランドが誕生した。なお〈Goro’s(ゴローズ)〉はそれより前から高い人気を持っていたが、やはりこの時期に一般層にまで広く浸透している。
【併せてチェックしたい】NIGO®氏が手掛ける〈HUMAN MADE®(ヒューマンメイド®)〉の記事
そして、忘れてはならないのが裏原宿ブーム。高橋盾氏率いる〈UNDER COVER(アンダーカバー)〉、藤原ヒロシ氏の〈GOOD ENOUGH(グッドイナフ)〉、そしてNIGO®氏の〈A BATHING APE®(ア・ベイシング・エイプ®)〉を筆頭とした東京・原宿を拠点とするブランドが90年代前半に多く誕生し、それらが大ブレイクしたのも90年代中盤以降だったと記憶している。
その人気の裏にはカリスマ的な立役者たちが何人もいて、ファッション誌やテレビでオンオフ問わず身に着ける裏原宿ブランドの洋服に当時の若者たちが飛びついた、というのが大まかな図式となる。伝説的なショップ「NOWHERE」はもちろん、全国各地に展開された直営店やセレクトショップ、そしてセカンダリーマーケットにファンが殺到し行列ができるという、今となってはおなじみの光景もこの頃が始まりだったのではないだろうか。
当時高校生だった筆者はアルバイト代を注ぎ込んで〈ア・ベイシング・エイプ®〉の洋服をゲットしていたが、当然お金がなかったので心底欲しかったアイテムは手に入れられなかった。そのひとつが、本記事で紹介する1stカモ猿迷彩スノボジャケットだ。
1stカモ猿迷彩スノボジャケットはカモフラ柄の中にアイコニックな猿が潜むデザインで、〈ア・ベイシング・エイプ®〉を代表する一着。90年代ストリートファッションの最大の立役者のひとりである木村拓哉氏がオロナミンCのCMで着用したことも大ブレイクの原因となり、当時もっとも入手が困難な洋服のひとつだった。一目見て〈ア・ベイシング・エイプ®〉であることが分かるデザインで、ストリートファッションの中で常に人気があるカモフラ柄のアウターということもあり、まさに裏原宿ブランドが好きな人にとってはマストバイの逸品(ほとんどの人が手に入れられなかったけれど)。お金もコネもない若者にとっては憧れの的であり、高嶺の花だったと言ってもいいだろう。

良いモノは時間が経っても変わらず良いという真理

そんな憧れの存在だった1stカモ猿迷彩スノボジャケットを購入したのが約1年前。昨年なぜか自分の中で裏原宿ブームが再燃し、セカンダリーマーケットで探しまくりゲットした。もちろん欲しいのは復刻系ではなく当時のオリジナルだ。今でも〈ア・ベイシング・エイプ®〉はカモフラ柄のスノボジャケットを作っているけれど、1stモデルとは細かい仕様やデザインが異なる。どうせなら若かった頃に心底憧れていたオリジナルモデルを買おうと思い立ち、何日も探しまくってようやく発見。しかも20年以上前のモデルなのにほぼ新品状態!これぞ出会いというやつだ。
手に入れて以降はメインのアウターとして大活躍している。ダウンが入っているわけではないのに防寒性がそれなりに高いのは「スノボジャケット」の名を裏切らない。何と言っても〈ア・ベイシング・エイプ®〉らしさをもっともピュアに強く感じられるデザインが自己満足度をこれ以上ないほど満たしてくれる。アラフォー世代から「懐かしいねー!」と褒められるのも嬉しいし、着用していると街中でガン見されるのも面白い。先日訪れた「DOVER STREET MARKET(ドーバー・ストリート・マーケット)」でも店員からじっくり観察された。このスノボジャケットがストリートにおいていかにアイコニックな存在であるかを日常的に感じさせられる。
2022年の今、裏原宿ブームが沸き起こった当時とはファッション業界は大きく様変わりしてしまった。でも、リアルタイムで過ごした熱い時代の影響は心の中から消えそうもない。大人になってから当時買えなかった憧れのブランド(〈アンダーカバー〉などもまさにそれ)のファッションを購入する行為にはノスタルジックな思いも含まれているけれど、結局良いモノは時間が経っても良いのだ。その単純にして明快な真理を90年代ストリートファッションは今でも私たちに教えてくれる。
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