【2023年新作】新デザインのケースと新型キャリバー 4131 を搭載する ROLEX デイトナにクローズアップ
完全無欠と思われていた〈ROLEX〉デイトナのケースデザインをアップデートし、新しいキャリバーを搭載。60周年にふさわしい新型モデルが発表された。
誕生60周年という記念すべき節目を迎える DAYTONA
2023年3月27日(月)、ついに〈ROLEX(ロレックス)〉が2023年新型モデルを発表した。時計好きの間では発表前から思い思いの予測が飛び交っていたようだが、LIVE IN RUGGED でも注目すべきニューモデルをピックアップし、今後複数回に分けてレビューしていきたい。まずは誕生60周年という記念すべき節目を迎える DAYTONA(デイトナ)からお届けする。
間違いなく新型モデルが登場するであろうと事前に予測していた通り、やはり DAYTONA(デイトナ)のニューモデルも登場。当然のことながら注目ポイントはどんなアップデートが施されるのか?という点だったので、昨日発表された画像を見て少し肩透かしを食らったような気持ちになった方も多いのではないだろうか。というのも、現行モデルと比べてほとんど何も変わっていないように見えるからだ。しかしそこは天下の〈ロレックス〉。コアな時計好きを唸らせるアップデートを施している。さっそく以下の内容をチェックしてみよう。
オイスターケースのデザインを一新
ムーブメントは新型の Cal.4131 を搭載する
新型デイトナの大きな注目ポイントは2つ。ケースとムーブメントだ。
直径40mmのケースサイズはそのままに、ダイヤル全体のバランスを変更し、調和の取れたカラーバランスを再考することで、ダイヤル全体とインダイヤルのコントラストを従来よりも際立たせることに成功。また、ラグとケースサイドの光の反射によって時計の輪郭が強調されることを狙い、オイスターケースのデザインも一新されている。さらに、デイトナの特徴であるセラクロムベゼルはミドルケースと同じ金属の薄いリングで縁取ることで、ケースにはめ込まれているような一体感を増している。
直径40mmのケースサイズはそのままに、ダイヤル全体のバランスを変更し、調和の取れたカラーバランスを再考することで、ダイヤル全体とインダイヤルのコントラストを従来よりも際立たせることに成功。また、ラグとケースサイドの光の反射によって時計の輪郭が強調されることを狙い、オイスターケースのデザインも一新されている。さらに、デイトナの特徴であるセラクロムベゼルはミドルケースと同じ金属の薄いリングで縁取ることで、ケースにはめ込まれているような一体感を増している。
ムーブメントは新型キャリバーとなる Cal.4131 を初めて搭載。2000年に〈ZENITH(ゼニス)〉の名キャリバーである「EL PRIMERO(エル・プリメロ)」から自社キャリバー(Cal.4130)に切り替えて以降、デイトナに新型キャリバーが搭載されることは初めてとなる。これは時計好きにとって非常に大きなニュースだろう。
従来の Cal.4130 をベースに完全自社開発・製造した Cal.4131 は、エネルギーの消費を抑えるクロナジー・エスケープメントや、ムーブメントの心臓部を保護するパラフレックス・ショック・アブソーバ、自動巻を強化するために最適化されたボールベアリングなど、〈ロレックス〉の自社製ムーブメントの特徴である革新的な技術のいくつかを搭載。開口部のある回転錘(ローター)や、伝統的なスイスの時計製造におけるアイコニックな仕上げを再解釈した〈ロレックス〉コート・ド・ジュネーブで装飾されたブリッジなど、新しいデザインを採用しているという。約72時間という素晴らしい長さを持つパワーリザーブにも拍手を送りたい。
従来の Cal.4130 をベースに完全自社開発・製造した Cal.4131 は、エネルギーの消費を抑えるクロナジー・エスケープメントや、ムーブメントの心臓部を保護するパラフレックス・ショック・アブソーバ、自動巻を強化するために最適化されたボールベアリングなど、〈ロレックス〉の自社製ムーブメントの特徴である革新的な技術のいくつかを搭載。開口部のある回転錘(ローター)や、伝統的なスイスの時計製造におけるアイコニックな仕上げを再解釈した〈ロレックス〉コート・ド・ジュネーブで装飾されたブリッジなど、新しいデザインを採用しているという。約72時間という素晴らしい長さを持つパワーリザーブにも拍手を送りたい。
プラチナモデルにはシースルーバック仕様が登場
ステンレススチールモデル、ステンレススチール×ゴールドモデル、オールゴールドモデル、そしてプラチナモデルのすべてにおいて新しいケースとムーブメントが採用されるため、2023年モデルは見た目から感じる印象以上にトータルアップデートが遂行されることになる。多くの〈ロレックス〉ファンが熱い視線を注ぐのは定番のステンレススチールモデルであることは間違いないところだが、2023年新型モデルの中でもっとも熱いのがプラチナモデル。なんと〈ロレックス〉としては非常に珍しいシースルーバックが追加されたのだ。筆者の知る限りでは〈ロレックス〉のスポーツウォッチで裏蓋がシースルー仕様になっているものは過去に存在しない。ムーブメントを露出させるという大胆なアプローチに踏み切ったのは、素晴らしい新型ムーブメントが完成したことを〈ロレックス〉自身が誇りに思っているからに他ならないだろう。
もちろんプラチナモデルは非常に純度の高い自社開発のプラチナ素材を贅沢に使用。貴金属の世界でも最高峰の素材であるプラチナは、加工が難しいことでも知られている。削る・形成する・磨く、すべての工程において難易度が高く職人泣かせの素材であるプラチナを、一切の狂いがない完璧なフォルムで作る加工技術の高さにも注目してほしい。クロノグラフ特有のシャープさと流れるような曲線が同時に存在する美しいケースそのものに、同ブランドの圧倒的な技術力が表れている。プラチナモデル専用の涼しげなアイスブルーのダイヤルと斬新なシースルーバックの組み合わせは、数多い〈ロレックス〉製ウォッチの中でも屈指のラグジュアリー性と息を呑むような美しさがある。
絶え間ない企業努力の結晶
真新しいケースとムーブメント、一部モデルとはいえ新鮮極まりないシースルーバックを用意する2023年新型〈ロレックス〉デイトナ。誰もが期待せざるを得ない新作モデルは、クロノグラフの王者にふさわしい貫禄はそのままに、現状維持という選択は決して選ばない〈ロレックス〉というブランドの「らしさ」が存分に発揮されていた。この時計は絶え間ない企業努力の結晶であり、伝統と革新が巧みに融合した結果でもある。問題があるとすれば、ブティックに陳列される機会がほぼないに等しいことだろう。〈ロレックス〉ほど需要と供給のバランスが完全に崩れているブランドは滅多にないことは今さら言うまでもないが、2023年新作モデルの完成度の高さでそれはさらに加速しそうだ。
2023年型〈ロレックス〉デイトナは、今後時間を掛けて同ブランドの直営店および取扱店に入荷していく(はず)。とてつもなく運が良ければ、店内にストックがある機会に恵まれるかもしれない。
LIVE IN RUGGEDでは今後複数回に分けて〈ロレックス〉の新作モデルをフィーチャーしていくので、そちらもお楽しみに。
LIVE IN RUGGEDでは今後複数回に分けて〈ロレックス〉の新作モデルをフィーチャーしていくので、そちらもお楽しみに。
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