【インタビュー】@sacamogram に訊く、オリジナルの Nike Air Jordan 1 やファッション、カルチャーのコアな話
ファッションとカルチャーが混ざり合う都市、東京でジャンルを問わず「好き」を追求する @sacamogram さんが愛するさまざまな「もの」と「こと」に迫る
“東京らしさ”を感じる人が好きなこと
ファッションには移ろいやすい一面がある。しかし、同時に何十年も人々から愛されるスタイルもある。最新もクラシックもどちらもファッションであることを考えると、その二面性を分け隔てなく楽しめるのが経験値の高い大人なのかもしれない。LIVE IN RUGGEDではかねてより最新もクラシックも区別なく紹介してきた。2018年1月1日にこのサイトを始め、自分自身もファッション業界で働いていて感じるのは、ファッションが生まれる最大の中心地がパリだとすれば、カルチャーとファッションがミックスして生まれるのは東京だということ。90年代に巻き起こった裏原宿ブームがのちにラグジュアリーストリートの礎になったことは説明不要だろう。日本にはストリート生まれの最高のファッションがあり、最高の技術を持つ職人技がある。学生から年配までハイとローを楽しんでいる国は決して多くないし、国民のファッション感度がここまで高い国はほかに存在しない。
“東京らしさ”を感じる人が今何に夢中になっているのか。バックグラウンドも含めて、感度の高いかっこいい大人の「好き」を知りたい。そう思った時に真っ先に浮かんだのが、インスタグラムで繋がっている@sacamogram さんだった。この記事では、ファッションやカルチャーを愛し、フィルムカメラでの撮影もこなす @sacamogram さんにインタビューを実施。同氏が撮影した美しい写真とともにお届けする。
〈Nike〉との出合い
@sacamogram さんといえば〈Nike〉の話は避けては通れません。初めて自分で買った〈Nike〉はどんなアイテムでしたか?
完全に初めてのアイテムは正直覚えていませんが、記憶にあるのは大学時代に買ったジャージですかね。高校が私服OKだったので、その当時も〈Nike〉は好きで着用していましたが、お小遣いで買っていたと思うので、自分で買ったとなると大学時代です。先日実家に帰った時にまだそのジャージがあって、感慨深くなりました。
〈Nike〉のスニーカーやアパレルは @sacamogram さんにとってどんな存在ですか?
“いくつになっても憧れのブランド”です。なぜかスウッシュを見るとテンションが上がりますし、〈Nike〉のプロダクトのデザインにはかっこよさと同時に先進性も感じます。もちろんほかのスポーツブランドやアパレルブランドの服を買って身につけることもありますが、僕にとって〈Nike〉は特別な存在です。
オリジナルのAir Jordan 1を大切にされていますよね。きっと宝物のような存在だと思いますが、〈Nike〉が好きでも復刻モデルしか経験したことがない人の方がはるかに多いはずです。手に入れたきっかけやエピソード、思い入れなどを教えてください。
友人に下北沢にあるヴィンテージスニーカーの聖地、「SOMA」さんを教えてもらったのがきっかけです。そこで初めて70年代、80年代の〈Nike〉の製品に触れました。ちょうど『SHOE DOG』が出版されたあとだったので、自分としても再注目していたタイミングでした。また、元々ミーハーな性格なのと、ハマるととことん調べる気質なので、あらためて自分の好きなブランドのルーツを調べてみると、発売当初は日本で製造していた時代もあったことを知って、より沼に浸かりました。その流れから、改めてエアジョーダン1について調べると、マイケル・ジョーダンとの契約秘話やバスケットボールシューズという枠を越えて、スケーターを介してストリートに浸透していった歴史を知りました。しかも、発売されたのは自分の生まれ年の1年前なので、ほぼ同級生。何度も見たことはあって知っているモデルでしたが、買う理由が増えすぎて、数年経ってから「SOMA」で状態の良いものが入荷したタイミングで購入させてもらいました。実は、それまでに1回買えるチャンスはあったんですが、その時はまったく興味が湧かなくてスルーしていたので、後悔しています。購入時の半分くらいの価格だったのに…。
〈Nike〉のデザイナーになれるとしたら?
スニーカーは何足くらいお持ちですか?その中でも特にお気に入りのモデルについて、いくつか詳細を教えていただけますか。
今は25足くらいですね。多い時は50足くらい持っていたと思いますが、だいぶ手放しました。お気に入りは〈Nike〉だとエアジョーダン1のシカゴ、プリモントリール、スパイク(フットボール用スパイク)、〈adidas〉だとスーパースターのオリジナルです。すべてヴィンテージですが、現行にはない素材感、そこから醸し出される雰囲気は唯一無二で、今残しているのはよほどのことがない限り手放さないと思います。スーパースターは、僕の手元に来る前に、〈adidas〉のキャットストリート店で展示されていたくらい、ブランドとしても希少なもののようなので、いつかまた日の目を見るタイミングがあると嬉しいなと思ってます。
〈Nike〉のデザイナーになれるとしたら、どんなモデルをつくりたいですか?
おこがましいですが、ACGのシューズ、プロダクトをデザインしてみたいです。
“All Conditions Gear”というカテゴリーなので、ACGでカメラマンをはじめ、クリエイター向けの製品を創ってみたいです。もちろん〈Nike〉のルーツはランニングとスポーツなので、その分野のものを扱うのがブランドマッチすると思いますが、あえてその熱狂を撮る、違う目線で表現する人向けのものづくりをしてみたいです。
スニーカーだったら、ACGカテゴリーではないですが、エアリフトをあえてACGカテゴリーで再構築して、どんなハードな環境の撮影、創作活動でも疲れ知らずで、地面をしっかりキャッチして、思いのままに身体を動かせるシューズにしたいです。
“All Conditions Gear”というカテゴリーなので、ACGでカメラマンをはじめ、クリエイター向けの製品を創ってみたいです。もちろん〈Nike〉のルーツはランニングとスポーツなので、その分野のものを扱うのがブランドマッチすると思いますが、あえてその熱狂を撮る、違う目線で表現する人向けのものづくりをしてみたいです。
スニーカーだったら、ACGカテゴリーではないですが、エアリフトをあえてACGカテゴリーで再構築して、どんなハードな環境の撮影、創作活動でも疲れ知らずで、地面をしっかりキャッチして、思いのままに身体を動かせるシューズにしたいです。
ACGを選ぶあたりがさすがです。ちなみに若い頃に初めて好きになったブランドは何でしたか?
〈Nike〉だと思います。小学校2年生からサッカーをやっていたのですが、当時何足目かに父が買ってくれたのが黒のボディに、蛍光イエローのスウォッシュが入った〈Nike〉のスパイクでした。まだ〈Nike〉のシューズを履いている人が少なかった時期ですが、妙にその蛍光イエローが気に入って、ずっと記憶に残っています。その時も思いや感覚が今にもつながっているのかも、とたまにふと思い出します。
価値観を変えたできごと
まだ手に入れたことのないブランド・アイテムで、今も欲しいものはありますか?
いろいろ考えましたが、パッと思いつくものがなくて…。物欲は常にありますが、どうしても欲しいものは特にないですね。とはいえ、今あるもので全部満足しているわけではないですし、お店やオンライン、SNSで気になるものがあると即行動してしまうので、このインタビューが公開される頃には何か出てきているかもしれません。気になっているだけの視点でいうと、〈ROLEX〉のサブマリーナは特に時計が欲しい、着けたいという気持ちがなくても何となく憧れの存在として頭の片隅にはいます。でも、「ロレックスマラソン」をするほどの情熱は出てこないので、それまでの思いなのかなと自分では解釈してます。
自分の価値観を変えるほどのアイテムや人があれば教えてください。
広島の「LEAD」さんで買わせていただいたRainbowLakeJacketとPantsは、価値観が変わりましたね。普段はモノトーンを着ることが多いのですが、このジャケットに出合ってから映画『ラスベガスをやっつけろ』でジョニー・デップが着用している姿を見たり、ルーツを調べるとさまざまなブランドが同じOEM元で当時製作していた背景なども知って、魅力にのめり込みました。ハンティングジャケットなのにこれだけカラフルで、しかも〈Abercrombie & Fitch〉に関してはセットアップできるので、最高だなと思います。その意味でいうと、僕が持っているのは上が〈L.L.Bean〉、下が〈アバクロ〉なので、いつか〈Abercrombie & Fitch〉のジャケットも手に入れたいです。
あとは、以前LIVE IN RUGGEDでも取り上げてもらった〈Nike〉のプリモントリオールのオリジナルです(詳しくは上記の「併せてチェックしたい」を参照)。〈Nike〉が初めて選手のために作ったシグネチャーモデル、しかも日本製。〈Nike〉好きの自分にとっては垂涎の1足です。正直、その存在も知りませんでしたが、運よく「SOMA」さんに通い始めた時期に入荷があって、見た瞬間に一瞬で虜になりました。トゥの青の色は当時の染料の色なので、今は使えないかもと聞きました。一生ものの大切な品です。
実は、昨年この1足のデザインを落とし込んだランニングシューズが〈Nike〉から発売されたんです。そのローンチイベントが原宿で行われた際に、僕が所有しているプリモントリオールが最新モデルのアーカイブとして展示されました。いつか〈Nike〉さんと仕事をしたいと思っていましたが、〈Nike〉の中でも大切なプリモントリオールを通して、少しとはいえイベントに協力できたことは今でも良い思い出です。
あとは、以前LIVE IN RUGGEDでも取り上げてもらった〈Nike〉のプリモントリオールのオリジナルです(詳しくは上記の「併せてチェックしたい」を参照)。〈Nike〉が初めて選手のために作ったシグネチャーモデル、しかも日本製。〈Nike〉好きの自分にとっては垂涎の1足です。正直、その存在も知りませんでしたが、運よく「SOMA」さんに通い始めた時期に入荷があって、見た瞬間に一瞬で虜になりました。トゥの青の色は当時の染料の色なので、今は使えないかもと聞きました。一生ものの大切な品です。
実は、昨年この1足のデザインを落とし込んだランニングシューズが〈Nike〉から発売されたんです。そのローンチイベントが原宿で行われた際に、僕が所有しているプリモントリオールが最新モデルのアーカイブとして展示されました。いつか〈Nike〉さんと仕事をしたいと思っていましたが、〈Nike〉の中でも大切なプリモントリオールを通して、少しとはいえイベントに協力できたことは今でも良い思い出です。
好きなデザイナーやアーティスト
〈Leica〉の魅力を教えてくれた人との出会い
インスタグラムを拝見していると、ファッションに限らずアートやカルチャー、写真など幅広いジャンルがお好きだと思います。好きなデザイナーやアーティストはいますか?
シカゴのデザイナー、Benjamin Edgarさんが気になっています。
たまたまインスタグラムで繋がったんですが、シンプルなデザインかつ機能性の高いプロダクトをつくっていて、注目しています。原宿の「BEAMS T」に彼のデザインした機材があったり、一部製品が「BEAMS」で販売されているので、ぜひチェックしてみてください。彼自身のインスタグラムの投稿は、フィードもストーリーズもいつも洗練されていて、見ていて楽しいんです。スツールをつくったりもしていて、インテリアに造詣が深いのがより一層魅力的です。
たまたまインスタグラムで繋がったんですが、シンプルなデザインかつ機能性の高いプロダクトをつくっていて、注目しています。原宿の「BEAMS T」に彼のデザインした機材があったり、一部製品が「BEAMS」で販売されているので、ぜひチェックしてみてください。彼自身のインスタグラムの投稿は、フィードもストーリーズもいつも洗練されていて、見ていて楽しいんです。スツールをつくったりもしていて、インテリアに造詣が深いのがより一層魅力的です。
また、音楽も好きなので、藤井風さん、アイナ・ジ・エンドさんに最近はハマっています。藤井風さんは楽曲の歌詞や世界観が好きで、よく聴いています。アイナ・ジ・エンドさんは最近ハマってますが、音楽はもちろんファッションや人となりも好きです。もちろんテレビで見ただけですが、天真爛漫でありつつ、妖艶さというか可憐さも兼ね備えていて、つい見てしまう存在だなと思っています。いつかああいったいわゆる歌手のアーティストの方の写真を撮ってみたくて。その時にACGを身に纏えたら最高だなと妄想しています。フェスとかだったらシューズ、アパレルの機能性も活かせるのも最高ですね!
あとは、写真家の夏井瞬さんです。写真の魅力、〈Leica〉の世界観を教えてくれた方です。主に波の写真を撮ってご自身のサイトやSNSにアップしているのですが、季節を問わず海に入って、ひたすらに自然と向き合っています。まだ撮影風景を実際に見たことはありませんが、過去に見た映像では、極寒の日本海に立ち向かう姿が同性から見てもめちゃくちゃカッコよかった。作品の荒々しさと、ご本人の人柄が良い意味でリンクしないのも魅力なんです。〈Leica〉や〈Hasselblad〉のいわゆる高級カメラを持って海に入ることって、普通の人は躊躇すると思うんです。濡れてしまったらすべてが終わる世界線の中で、唯一無二を求める生き様に潔さを感じるというか。オリジナルケースをつくっている姿勢とかにも良い意味で変態感を感じて、いつも話すたびに刺激をいただいています。
これからの人生で成し遂げたいこと
年齢を重ねていくと若い頃と同じファッションができなくなると感じる人も多いようです。@sacamogram さんはいかがですか?変わったこと、変わらないことはありますか?
変わったことは、長く着られるもの、着たいと思えるものを選ぶようになったことです。以前はその年の流行や自分の気分でいわゆる衝動買いをすることも多かったですが、最近は「本当に使うのか」「10年後も着ているのか」「日常生活でちゃんと使っている絵が想像できるか」「一生手元に置いておきたいか」などを考えるようになりました。大人になったなぉあと思います(笑)。でも、つまらない大人にはなりたくないので、その点は気をつけています。変わらないことは、ミーハーなことと、服が好きなことと、人と話して買い物をするのが好きなことですかね。ミーハーなので、流行りはどうしても追ってしまいます。昔はミーハーって恥ずかしいというか、流行り物を追って何だかなーと思っていましたが、もう抗えない自分の性格なので。そこは受け入れつつ、冷静な判断を加えてバランスをとるように心がけています(笑)。あとは、なるべく実店舗に足を運んで、お店の方と話して買いたいという思いは変わらないですね。時代はどんどん便利になりますが、やっぱり最後は“人”だなと思うので。誰から買うか、どういうストーリーで手に入れるかは変わらず大事にしていますし、していきたいなと思っています。
これからの人生で成し遂げたいこと、夢や目標はありますか?
何個かあります。まずは、いつか〈Nike〉さんとお仕事でご一緒したいです。欲を言えばカメラマンとして起用されたいですね。アーカイブでの協力も光栄ですが。
あとは、カメラマンとして海外に仕事で呼ばれることです。まだまだ無名ですし、何者でもないですが、SNSを通してこうやってインタビューの機会をもらったり、海外のデザイナーやアーティスト、アスリートと繋がることができたので、チャンスはどこかにあるんじゃないかなと思っています。いきなり写真ではなくても、古着や最近集めている古い日本の雑誌を通して、何かきっかけが生まれるのも面白いかなと思っています。
あとは、カメラマンとして海外に仕事で呼ばれることです。まだまだ無名ですし、何者でもないですが、SNSを通してこうやってインタビューの機会をもらったり、海外のデザイナーやアーティスト、アスリートと繋がることができたので、チャンスはどこかにあるんじゃないかなと思っています。いきなり写真ではなくても、古着や最近集めている古い日本の雑誌を通して、何かきっかけが生まれるのも面白いかなと思っています。
それと、個展をやるのも夢のひとつです。でも、これも自分で開くよりは、誰かの目に止まってフックアップしてもらいたいなと妄想しています。そのためにSNSは更新を止めず、ほかの人がやっていない方法や視点で写真をアップし続けたいですね。
最後の夢は、世界各地をカメラ片手に旅することです。Benjamin Edgarさんに会いにシカゴに行きたいし、〈Nike〉本社のあるオレゴンとか、SNSで知り合ったオリンピアのいるギリシャ、同じくSNSで繋がった日本にも精通している友人のいるバーミンガム、何人か友人がいてランニングもアートもカフェも熱い韓国などは行ってみたいです。あとは、昔から動物、特にサイが好きなので野生の生態を見にアフリカに行きたいなぁと。その時は、父が使っていたカメラを持って、服装はRainbowLakeJacketを羽織っていきたい。口に出せばいつか叶うと思うので、なかなかこれまで表現してきませんでしたが、せっかくの機会なのでどんどん有言実行できるように行動していこうと思います。
最後の夢は、世界各地をカメラ片手に旅することです。Benjamin Edgarさんに会いにシカゴに行きたいし、〈Nike〉本社のあるオレゴンとか、SNSで知り合ったオリンピアのいるギリシャ、同じくSNSで繋がった日本にも精通している友人のいるバーミンガム、何人か友人がいてランニングもアートもカフェも熱い韓国などは行ってみたいです。あとは、昔から動物、特にサイが好きなので野生の生態を見にアフリカに行きたいなぁと。その時は、父が使っていたカメラを持って、服装はRainbowLakeJacketを羽織っていきたい。口に出せばいつか叶うと思うので、なかなかこれまで表現してきませんでしたが、せっかくの機会なのでどんどん有言実行できるように行動していこうと思います。
本稿で紹介したすべての写真は@sacamogram さんが撮影。スニーカーはもちろん、さまざまなファッションフォトが投稿されているので、フォローをお忘れなく。
LIVE IN RUGGEDがお届けする〈Nike〉の記事はこちらをチェック。
インタビュー記事はこちらから。
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