Dignity and formality Rolex Yacht-Master 2

気品あふれるヨットマスターⅡが似合うのは、品格のある本当の大人だけ

嫌味なく身に着けられたらデイトナよりもカッコいい?〈ロレックス〉製スポーツウォッチの中で屈指の気品を持つヨットマスターⅡの魅力に迫る。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : ROLEX

美しすぎるのが仇?愛用者が多くないヨットマスターⅡ

デイトナやサブマリーナ、エクスプローラーI、Ⅱと比べると驚くほど所有者が少ない〈ROLEX(ロレックス)〉の現行モデルがある。Yacht-MasterⅡ(ヨットマスターⅡ)だ。〈ロレックス〉の長い歴史において異色のルックスを持つヨットマスターⅡは、ヨットレースのプロプレイヤーやセーリングを楽しむセレブリティをターゲットに2007年に誕生した。1992年に誕生したヨットマスターにレガッタ・クロノグラフ機構を装備させた同モデルは、高級感にあふれるデザインと複雑な機構が売り。しかし美しすぎるためか、おいそれとは手を出せないプライスのためか、愛用者はそれほど多くないように思える。この記事ではヨットマスターⅡにフォーカスし、その魅力を紐解いていく。

海を主戦場としながら、サブマリーナとヨットマスターⅡはまったく違うキャラクター

海を主戦場とする〈ロレックス〉製スポーツウォッチの中で飛び抜けて人気が高いのがサブマリーナであることは疑う余地がない。シンプルで男らしいデザインと高い防水性能、初代から現行モデルに至るまで着々と築き上げてきたヒストリーなどが総合的に評価されるサブマリーナはいわば無双状態。潜水時計は〈ロレックス〉以外のあらゆるブランドも製作しているが、昔も今もこれからもサブマリーナより売れるモデルは存在しないだろう。
そんな向かうところ敵なしの人気者と比較するのは少々酷かもしれないが、ヨットマスターⅡも海の世界を舞台にするスポーツウォッチ。ただし、サブマリーナが海中を主戦場とするのに対し、ヨットマスターⅡは海上が戦いの舞台。1950年代から続く〈ロレックス〉とセーリングの関係性から発展し、ヨットレースのプロプレイヤーがオンタイムで使えることをコンセプトに誕生した。
プロ向けであることは共通しているのに見た目も機能性もこれほど違うのは、コンセプトがまったく異なるからだ。潜水時計であるサブマリーナ(と兄弟モデルのシードゥエラー、ディープシー)は海中にある油田調査などの超専門的なミッションを遂行するプロフェッショナルのために生まれた。求められるのは潜水時に必要な機能性であり華美な装飾は必要ない。その背景があるからこそ、サブマリーナは初代から現行モデルまで一貫して機能優先のシンプルなデザインが貫かれており、ごく早い段階で万人受けする人気モデルの地位を確立した。
一方でヨットマスターⅡはその名の通り海上のヨットレースが戦いの舞台。そしてレースではなくてもセーリングを楽しむユーザーは比較的富裕層が多い。サブマリーナよりも高級感が求められる背景があるため、ヨットマスターⅡはケースやブレスレットなどの外装パーツに18kゴールドを採用。結果的に約460万円という高級車一台分に匹敵する価格設定が掲げられているため、そもそも購入できるユーザー自体が少数派になってしまう。サブマリーナとヨットマスターⅡのコンセプトの違いを考慮するとサブマリーナの方が圧倒的に売れるのは必然であり、海を主戦場としながらまったく異なるキャラクターであることも当たり前なのだ。


海を連想させる青い双方向回転セラクロムベゼルを備えるヨットマスターⅡ。ダイヤルはベゼルと美しいコントラストのあるホワイトダイヤルで、見るからに高級感たっぷり。

〈ロレックス〉の超高精度の作り込みをあらゆる外装パーツから体感できる。


過酷なヨットレースの現場でプロフェッショナルが愛用するヨットマスターⅡ。

機械工作という観点でも〈ロレックス〉は世界トップクラス。ベゼルの彫りも完璧である。

開発期間4年以上!カウントダウン式クロノグラフを装備

ヨットマスターⅡの強烈な個性を象徴するのがレガッタ・クロノグラフ。ロレックス初となるカウントダウン式クロノグラフ機構であるレガッタ・クロノグラフは、基本構造をデイトナに搭載されているCal.4130をベースとし、4年以上もの長い年月を掛けて実現した複雑機構である。後に登場するスカイドゥエラーにも応用されている機構は回転ベゼルとムーブメントが連動。文字盤上にある半円上のインジケーター部分とクロノグラフ針を組み合わせながらカウントダウン形式で計測できる。実際に使う場面がない?そんな野暮なことは言わず、複雑極まる機構が備えられていること自体を楽しもう。カップラーメンを食べる時にカウントダウンさせるのもおすすめだ。


クロノグラフ針は鮮烈なレッドカラー。計5本もの針がそれぞれ異なる役割を持って動く。現代の機械式時計の技術力の高さを感じられるショットだ。

ヨットマスターⅡにはいくつか色の異なる仕様が用意されているので、自分の好みやTPOに応じたモデルを選ぶことができる。

オーナー自身にも高い品格が求められるのがヨットマスターⅡ

他のどのモデルとも異なる個性的なデザインと18kゴールドの組み合わせは、スポーツウォッチとは思えないほど高級感が強い。クロノグラフでありながら非常に上品であることもこのモデルの特徴だ。ヨットマスターⅡのように圧倒的な気品がある腕時計を身に着けるには、オーナーにも高い品格が求められる。マリンスポーツ愛好家である必要はないし、イケメンである必要もないけれど、ヨットマスターⅡを身に着けていてもサマになる品格がなければきっと驚くほど似合わない。万人受けのしないハードルの高さを生まれつき持っていることも、他の〈ロレックス〉のモデルとは明らかに違う個性だ。
究極を言えば、仕立ての良いジャケットとパンツに革靴を合わせるカッチリしたスタイルの時はもちろん、Tシャツとジーンズにスニーカーのようなラフなコーディネートの時も自然に身に着けることができれば、ヨットマスターⅡのオーナーとしてふさわしい品格を備えていることになるのかもしれない。
LIVE IN RUGGEDに何度か登場いただいているmazik_mineさんにインタビューをした〈ロレックス〉エクスプローラーⅡも要チェック。
クロノグラフウォッチがお好きであればユニバーサル・ジュネーブ・トリコンパックスや、伝説的な〈ロレックス〉プレ・デイトナも必見だ。

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