Skeleton Concept ETO O CONCEPT

パリの新鋭カスタムウォッチメーカー、SKELETON CONCEPTが作るスケルトン仕様のロレックス・デイトナ

通常モデルの状態で特別感のあるデイトナがスケルトン仕様で異様なオーラを放つ逸品に変身。ワンアンドオンリーを求めるハードコアな時計ファンよ、次に狙うは〈スケルトン・コンセプト〉のフルカスタムだ!


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : SKELETON CONCEPT

元カメルーン代表のプロサッカー選手、サミュエル・エトオ氏の理想を具現化したスケルトン仕様のデイトナ

昨日の記事に続き本日も〈ROLEX(ロレックス)〉DAYTONA(デイトナ)をフィーチャー。しかし本日紹介するデイトナは「普通じゃない」オーラがギンギン。トップ画像をご覧いただけると一目瞭然だが、全体がスケスケのスケルトン仕様!パリ発祥の新興カスタムウォッチメーカー〈Skeleton Concept(スケルトン・コンセプト)〉がフルカスタムを施したスペシャルすぎるデイトナだ。
〈スケルトン・コンセプト〉は様々な著名人とコラボレーションをしてごく少量のカスタムウォッチを手掛ける新鋭ウォッチブランドで、今回発表された「ETO’O CONCEPT」は元カメルーン代表のプロサッカー選手、Samuel Eto’o(サミュエル・エトオ)氏とのコラボレーション。ベースモデルは自動巻きクロノグラフムーブメントを搭載した〈ロレックス〉デイトナの2世代目であるRef.116520。1世代前のモデルであるRef.16520が〈ZENITH(ゼニス)〉が開発した傑作ムーブメント、EL PRIMERO(エル・プリメロ)を搭載しているのに対し、Ref.116520は〈ロレックス〉が初めて自社開発を行ったクロノグラフムーブメントであるCal.4130を搭載する歴史的なモデルである。
歴史の浅いブランドとはいえ技術力とセンスは超一級で、サミュエル氏が描いたデザインコンセプトに従ってデイトナをフルカスタム。カーボンベゼルとスケルトンダイヤルを大胆に組み合わせた超ド級の逸品が完成した。
デイトナというモデルはオリジナル状態でいじりようもないほど完成度が高いことは言うまでもないが、本モデルは元のムーブメントの性能を損なうことなくスケルトン化することにもっとも苦労したようだ。すべてのパーツをデジタル化したうえで1ミクロンレベルの精度で設計を行い、ダイヤルや針といった時計として重要なパーツをオリジナルで製作。それらを注意深くセッティングすることで〈ロレックス〉製ムーブメントの信頼性はそのままに約30%の材質を省略することに成功したという。ケースとブレスレットは航空宇宙/化学産業で使われている最高級のステンレススチール「904L」を用いて手作業で丁寧にポリッシュ。更にサテンとマットフィニッシュを施すことで男らしくも高級感あふれる仕上がりを実現している。


大胆に「肉抜き」された文字盤。本家〈ロレックス〉は絶対にやらないスケルトン仕様のデイトナはメカメカしいルックスで、明らかに普通の時計にはないオーラを放つ。

スケルトン化したことで時刻を判別しにくくなった?スマホを見ればいいよ。


文字盤内周のブランドネームと王冠アイコンはそのままに、針やクラウンロゴが文字盤から浮き上がっているように見える。この立体感もスケルトン仕様の魅力だ。

当然のように裏蓋もスケルトン化。自動巻きムーブメントが稼働する様子はレギュラーのデイトナでは決して見ることができないが、このモデルはいつでも観察可能。意味もなく時計を振ってムーブメントの動きを見てしまいそう。ケースバック外側にはブランドネームとサミュエル・エトオ氏の名前などが刻まれる。


ベゼルはレーシングカーや高級スポーツカーの内外装に使われるカーボンファイバー(炭素繊維)でできており、デイトナが本来持つモータースポーツの世界との親和性を表現。ひとつひとつ模様が異なるのも特徴だ。

レッド・イエロー・グリーンに塗り分けられたインダイヤルがスポーティー。レース好きなら気づいていたかもしれないが、この3色はサーキットのシグナルカラーでもある。ここからもモータースポーツをリスペクトする精神が伺える。

随所に宿るモータースポーツへの愛とリスペクト

ベゼルがカーボンファイバー製だったり、インダイヤルがサーキットのシグナルを彷彿させるレッド・イエロー・グリーンカラーだったりと、「ETO’O CONCEPT」はモータースポーツへの愛とリスペクトがストレートに反映されており、時計好きかつクルマ好きの方には特にたまらないデザイン。そもそもデイトナという腕時計自体がモータースポーツ用クロノグラフとして誕生したバックボーンがあることを考えるとこのデザインアレンジは理に適っているし、何といってもメチャクチャかっこいい。そして見た目を優先して機能性を損なうような愚かなことになっていない点も素晴らしい。「スケルトン化でパーツが簡略化されて、防水性能が落ちました」ではコアな時計好きは納得しないだろう。「ETO’O CONCEPT」はこれだけ大胆に外装に変化を加えながらオリジナルとまったく同じ100メートル防水なので、まったく問題なく日常生活で酷使することもできる。


高級感あふれる漆黒のボックスに入れられて納品される。重厚なステンレススチールのブレスレットがデフォルトだが、色鮮やかなイエローのストラップも付属。これもまたレーシーでいいなぁ。

数多い〈ロレックス〉のスポーツウォッチの中でもっともスポーティーで男らしいのがデイトナ。〈スケルトン・コンセプト〉製のカスタム・デイトナはメカメカしいルックスに生まれ変わり、男が好きな世界観が5割増しで展開されている。

盛り上がりを見せるラグジュアリーカスタムウォッチメーカー市場
〈スケルトン・コンセプト〉製デイトナは掛かる手間とコストを考慮すると1,000万円超えでも安いかも?

過去に〈Artisans de Geneve(アーティザンズ・ドゥ・ジュネーブ)〉がスケルトン化した〈ロレックス〉デイトナであるLa Montoyaを記事にしているが、今回の〈スケルトン・コンセプト〉も方向性としては同じと言っていいだろう。〈ゼニス〉や〈TAG HEUER(タグ・ホイヤー)〉から公式カスタムメーカーとして認められた〈Bamford Watch Department(バンフォード・ウォッチ・デパートメント)〉もその分野のパイオニアとして認知されており、こういったカスタムウォッチメーカーは今後も色々な国から登場しそうだ。
既に完成している著名なモデルを大胆にカスタムする手法は邪道と言う時計好きも世の中に入るかもしれない。しかし、クルマ業界でもアメリカやイタリア、イギリスなどはカスタムカーメーカーやビルダーが数えきれないほど存在し、技術力の高い人気メーカーは本家から公式カスタムメーカーとして認定されるケースも多い。クルマ好きであればご存じのように、欧米のカスタム文化は日本よりも遥かに進んでいる。完成度の高い作品はちゃんと称賛されるカルチャーが根付いているのだ。だから、カスタムウォッチメーカーがデイトナのように完成度の高いモデルを自由な発想でいじり倒す様子は痛快だし、見ているだけでワクワクしてしまう。デイトナだけじゃなくサブマリーナやエクスプローラーシリーズなども絶対に見てみたい!そう思わせる魔力に近いパワーがみなぎっているのだ。
〈スケルトン・コンセプト〉製「ETO’O CONCEPT」は5年間の国際保証が付き、価格は1,078万円。さすがに高額だけれど、ベースモデルの市場相場とカスタムに掛かる手間とコストを考えると法外だとは決して思わなかった。むしろワンアンドオンリーに限りなく近いクールなデイトナを手に入れるなら、この金額は良心的ともいえるかもしれない(この記事を書いている筆者は絶対に買えないけどね)。取扱店であるPRINCIPE PRIVE(プリンチペプリヴェ)の公式サイトとPRINCIPE PRIVE表参道店にて既に販売中なので、ぶっ飛んだデイトナを探し求めている猛者はぜひ店頭でご覧になっていただきたい。
LIVE IN RUGGEDがお届けする〈ロレックス〉の記事はこちらから。
〈アーティザンズ・ドゥ・ジュネーブ〉が元F1ドライバーのファン・パブロ・モントーヤと開発したLa Montoyaもお見逃しなく。
本家〈ロレックス〉の現行型デイトナについてはこちらの記事をチェック。

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