SNS × adidas Originals HRLM

【第20回】スニーカーの次なるトレンドはシンプル&ミニマル – SNS × adidas Originals HRLM

空前のブームを経て次に定着し、もっともクールな存在になるのはどんなスニーカーか?LIVE IN RUGGEDがスニーカーの次なるトレンドを独自に予測。記念すべき第20回目は〈SNS〉と〈adidas Originals〉が総力を挙げて復刻した幻のスニーカー、HRLM(ハーレム)をフィーチャー。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : SNS

〈adidas〉本社にも資料が残されていないほどの激レアモデルが復刻

何年も続いた空前のスニーカーブームとストリートファッションの流行がもたらした変化は、年齢層を問わず私たちの着こなしを大きく変化させた。ひところに比べるとやや落ち着いてきたとはいえ、私たちの生活にとってスニーカーはなくてはならない存在であり続けることは決して変わらない。ファッション業界のトップに君臨するヨーロッパのビッグメゾンにまで波及したトレンドの波を経て、これからどんなスニーカーがクールな存在になるだろうか? LIVE IN RUGGED では「シンプルでミニマルなデザインが次なるスニーカートレンド」と予測。それを裏付ける(であろう)各ブランドのモデルをピックアップしてお届けしている。
第20回目となる本稿では、スウェーデン・ストックホルムのスニーカーブティック「Sneakersnstuff(スニーカーズエンスタッフ)」のオリジナルブランド〈SNS(エスエヌエス)〉と〈adidas Originals(アディダス オリジナルス)〉によるコラボレーションモデル、HRLM(ハーレム)をピックアップする。
東京・代官山の「SNS TOKYO」にて、5月27日(土)~5月28日(日)に発売されたHRLM(ハーレム)は、恐らく瞬く間にソールドアウトとなった。そもそもHRLM(ハーレム)というモデルは一体何なのだろう?〈アディダス〉を代表するSUPER STAR(スーパースター)やSTAN SMITH(スタンスミス)に近しいデザインディテールがありながら、決定的に何かが違うこのスニーカーは、実は非常に謎に包まれている。
というのも、このモデルは1980年代初頭に数量限定で発売された過去があるのだけれど、現存するオリジナルモデルが極端に少ないのだ。ドイツの〈アディダス〉本社にあるアーカイブを集めた資料室にも、現物はおろか、関連する資料すらほとんど残されていないという。〈ROLEX(ロレックス)〉じゃあるまいし、〈アディダス〉のような企業が作る商品でこれほどミステリアスなのは珍しいと言っていいだろう。
〈SNS〉は過去に誰も注目してこなかったウルトラレアモデルに目をつけ、〈アディダス オリジナルス〉とコラボレーションという形で復刻した。もちろん世界初の試みだ。

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サマーシーズンにぴったりの爽やかなカラーリング

目に眩しいほど爽やかな真っ白のアッパーはヌバックレザーのオーバーレイが重ねられ、〈アディダス〉を象徴するスリーストライプスには異なるトーンのブルーカラーを採用。まさにこれからのシーズンにぴったりの色合いだが、例えばブラックやブラウンなどの他のカラーウェイになったらどんな印象になるかも興味深い。
本コラボレーションの完成を祝う形でキャンペーンビジュアルに登場したのは、アメリカ・ニューヨークのハーレム出身のラッパーたちが結成した伝説的なヒップホップ・ユニット「Diplomats(ディプロマッツ)」 のジム・ジョーンズだ。100%ピュアなラッパーのブリンブリンの普段着に負けない存在感を放つHRLM(ハーレム)の写真もチェックしてみよう。

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手探り状態の復刻作業

ほぼすべての人がオリジナルを目にしたことがないので復刻モデルとしての忠実さについては不明だが、〈SNS〉と〈アディダス オリジナルス〉はごくわずかに残された資料をもとに、推測ベースで作り上げたのだという。興味深いのは、ほぼ完全な手探り状態の復刻作業にあたり、2つのシューズがベンチマークとして解剖されたことだ。ひとつは、1970年代から80年代にかけて販売されていた(と言われている)シティシリーズ。そしてもうひとつは1980年代初頭に数量限定で発売されたバスケットボールシューズである。この2つのシューズのデザインや歴史を辿ることで完成したHRLM(ハーレム)は、ご覧の通り誰が見ても〈アディダス〉のスニーカーとしてのDNAを完璧に備えていることが分かる。
そうして完成したクラシックでありながら現代的なHRLM(ハーレム)は、レア物を血眼で探し求めるスニーカーヘッズたちを一瞬で恋に落とした。先に述べたように販売は〈SNS〉の店舗のみで5月27日(土)~5月28日(日)のわずか2日間のみ行われただけなので、本モデルを手に入れることは限りなく難しいだろう(発売前に記事にできなくてごめんなさい…)。ただし、1足のみでディスコンする可能性は低いと思われる。もしかすると今後継続的に生産される可能性もありそうなので、気になる方は「〈SNS〉公式オンラインサイト」や「〈SNS〉公式アプリ」をチェックしてみよう。
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