1992 Tudor Submariner Reference 79090

ロレックスバブルに疲れ気味なあなたには、ヴィンテージの TUDOR サブマリーナをおすすめしたい

ずっと身に着けられる間違いないデザインと確かな作り、コストパフォーマンスの高さなど、手に入れる価値満載の〈チューダー〉製ヴィンテージ・サブマリーナに注目。


Written : LIVE IN RUGGED
Photo : HODINKEE

2022年も〈ROLEX〉の年だった

2022年も数えきれないほど多くの時計が登場してきたが、振り返ってみると今年も〈ROLEX(ロレックス)〉の年だったように思う。春にローンチされた新型のGMT-Master IIは初となる緑×黒ベゼル&レフティ仕様で多くのファンを驚かせ、絶対定番モデルであるエアキングは細部のデザインや仕様をアップデートヨットマスターにはラグジュアリーなイエローゴールドが追加され、海の覇者として時計業界に君臨する2大モデルであるDEEPSEA(ディープシー)とSEA-DWELLER(シードゥエラー)も大きな存在感を出した。
また、12月には突如〈ロレックス〉認定中古時計プログラムを発表し大きな話題を呼んでいる。魅力的な新作を投入していたばかりか、中古市場への正式な参入という大きなニュースの発表もあり、〈ロレックス〉は2022年も文句なしのトップブランドとして業界の頂点に君臨している。
そのため、相変わらず並行店をはじめとした二次流通市場では現行モデルのすべてにもれなくプレミア価格がついているという異常な状態が続いている。しかし12月に入ってから各モデルの相場感がやや落ち着いている模様。モデルによっては20万円以上価格帯が下がっているようだ。リアルに〈ロレックス〉を買いたいと思っている方にとってはこの上ない朗報だろう。
LIVE IN RUGGEDでも同ブランドの時計は現行、ヴィンテージ問わず常に猛プッシュしているが、同じくらいおすすめしたいのが〈TUDOR(チューダー)〉。言わずと知れた〈ロレックス〉の兄弟ブランドであり、近年のリブランディングにより独自の立ち位置を確立した、今もっとも勢いに乗っている時計メーカーだ。

1992 Tudor Submariner Reference 79090
1992 Tudor Submariner Reference 79090

〈ロレックス〉のパーツを多く使用していた時代の〈チューダー〉

〈チューダー〉も2022年は複数の新作モデルをローンチした。その中でもEXPLORER II(エクスプローラー2)を彷彿させる新型BLACK BAY PROは出色のできばえで、発表されるや否や国内外の時計メディアが絶賛していたことが記憶に新しい。良いデザインと高品質な作りを両立させながら、兄貴分よりもずっと買いやすい価格である点は〈チューダー〉の最大の魅力と言っていいだろう。それは現行モデルはもちろん、ヴィンテージモデルにも共通している。
〈ロレックス〉が大好きだけどなかなか手が届かない…あるいは正規店に在庫がまったくないので物理的に購入できないとお悩みの方にもうひとつの選択肢としておすすめしたいのは、〈チューダー〉のヴィンテージウォッチだ。特にプッシュしたいのはシーンを問わず着用できて、今もこれからも流行とは完全に無縁の場所にあるSUBMARINER(サブマリーナ)。私たちが大好きなヴィンテージのフィーリングを備えながら手が届きやすいプライスに収まっている90年代初頭のモデルが狙い目だ。
本稿でピックアップした1992年製〈チューダー〉サブマリーナ Ref.79090はケースとブレスレットに〈ロレックス〉とまったく同じパーツを用い、各所に「ROLEX」の刻印がある。〈チューダー〉が〈ロレックス〉の手からある程度離れ、独自路線を歩むようになってからも素晴らしいデザインの時計を多く生み出しているが、兄貴分と同じパーツを使っていた時代のモデルに魅力を感じないわけがない。92年製の〈チューダー〉サブマリーナにはその時代の良さがいくつも残っている。

1992 Tudor Submariner Reference 79090
1992 Tudor Submariner Reference 79090

1992 Tudor Submariner Reference 79090
1992 Tudor Submariner Reference 79090

コストパフォーマンスの高さも見逃せない

これぞダイバーズウォッチ!と言いたくなる王道のデザインは、誰が見ても間違いがない完成されたルックス。こちらの個体はちょうど30年前のモデルとは思えないほどきれいな外観を保っているが、今後長く使い続けることでインデックスやハンドセットに薄い緑青が生じるなどの経年変化が出てくる可能性は高い。ヴィンテージ特有のエイジングを楽しむこともできるのもこの時代の時計ならではだ。3連のオイスターブレスレットには実用的なダイバー・エクステンションを備えた〈チューダー〉のサイン入りクラスプが刻まれていることも、時計好きであればグッとくるポイントだろう。
〈ロレックス〉の良い部分を多く備えながら〈チューダー〉オリジナルのデザインと仕様を持つヴィンテージのサブマリーナは、100万円を切る価格帯がメインである点も魅力的。同じ年代の〈ロレックス〉製サブマリーナは軒並み100万円を超えているので、コストパフォーマンスの観点でもこの時代の〈チューダー〉サブマリーナは非常におすすめできる。1年前よりもやや落ち着いているとはいえ、いまだにバブル状態の〈ロレックス〉の相場感にややお疲れ気味のようであれば、いっそ「弟」を手に入れることも真剣に検討してみてはいかがだろうか。
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